‘ヒートアイランド現象’ カテゴリー

ヒートアイランド現象に対する取り組み

ヒートアイランド現象対策は、現在三本柱で進められています。まずは直接的な原因となっている人工排熱を減らす作戦です。エアコンや空調を効率的に使ったり、設定温度を下げてエコを心がけることで排熱を減らせるほか、建物に使用する断熱材や保水性建材を活用したり、自然風の利用を考えることでエアコンなしでも涼しい環境を作ります。

2つめは、広いエリアでの対策です。地域冷暖房システムを作ったり、公共交通の使用の推進、さらには緑化などさまざまな対策が取られています。建物やガラス窓の反射率を増やして放熱することも重要な取り組みです。

3つめとなるのが、都市そのものの解像です。地形などを利用して建物の配置を組み換え、風の通り道を作ったり、エネルギーを多段的に活用するカスケード利用、さらには熱輸送ネットワークの形成などが挙げられます。

実際、ドイツのバーデンビュルテンベルク州では、内陸都市の気候を解析し、都市づくりのアドバイスに活用しています。アメリカでも気温上昇が問題視されており、環境保護庁はガイドブックを作成して年の緑化やエネルギー節約などの効果を説いています。

ヒートアイランド現象が天候に影響を与える

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ヒートアイランド現象は、都市部の天気に大きく影響します。とくに大都市では、局地的な雷雲が生まれ、「ゲリラ豪雨」と呼ばれる突発性の豪雨が降ることが増えています。

さらには、「ヒートアイランド循環」と呼ばれる風の流れの問題もあります。建物や道路が蓄積した熱が都市部にたまり、郊外よりも気温が高くなるために上昇気流が発生し、郊外から都心への風の流れが生まれます。この上昇気流は「ダストドーム」と呼ばれる現象を引き起こし、汚染物質がドーム状に都市部を覆うという事態に至ります。このせいで光化学オキシダント濃度が増えているという話もあるほどです。このように、ヒートアイランド現象は深刻な大気汚染を引き起こすこともあるのです。

夜間の気温上昇も各地でトラブルを起こしています。エアコンをつけると寝られない、でもエアコンを止めると熱帯夜で眠れない、という人が睡眠障害になり、健康被害をうけるケースがあります。昼間は熱中症などによる死亡者もでてきているので、ヒートアイランド現象は健康被害にも密接にかかわってきます。

なお、エアコンを使うと電力消費量増え、CO2を排出して間接的に地球温暖化につながります。その悪循環はどこかで断ち切らないといけません。

なぜヒートアイランドが進行するのか?

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ヒートアイランド現象の原因はすでに明らかになっています。まず、市街地化による地表面のコンクリート化、そしてエネルギー使用量の増加、弱風化などです。

アスファルト・コンクリートで道路や建築物が作られると、昼間の太陽の熱を吸い込んでおく深くまで高温となります。その熱が夜になると放出されるため、熱帯夜となるのです。さらに、緑地や水面などが減っているため、植物の水分蒸発量が減っているのも一因です。

都市部では人口集中が起こり、エネルギー使用量が増えています。主に問題なのは建物で使用されるエアコン、自動車、工場などからの排熱で、それが蓄積することで気温が上がります。特にエアコンの使用量は過去10年間で20%増加し、今後はさらに増えると言われています。

高層ビルが風の通り道を塞いでいるのも問題です。風の通りが悪くなるので、熱がとどまりやすくなっているのです。

ヒートアイランド現象により、エアコン使用量はさらに増えます。そうなるとさらにヒートアイランド化が進むという悪循環になっています。30年後は、都市部では夏の気温が40度を超える日も現れるという報告さえあります。

ヒートアイランド現象って何?

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郊外と比べて、都市部の気温が高いのは、100年以上前から言われていたことです。さまざまな主要として、そのような報告がなされてきました。しかし、最近はその傾向がとくに強くなっています。

昨今の気温上昇の原因は地球温暖化と言われていますが、実はそれだけではありません。100年前からの都市温暖化の傾向のためと言うこともできます。都市部の気温が周辺よりも高くなる現象を「ヒートアイランド現象」と呼びます。

都市とその周辺の気温差は1年中あるのですが、とくに夜間の気温差が大きくなる影響があります。また、夏よりも冬の方が差が大きいのも意外な点です。温度差は場合によっては5度以上になることもあります。温度上昇エリアの等温線を描いてみるとよくわかりますが、都市中心部から外にいくにしたがって広がり、島のように見えることからヒートアイランドと例えられたのです。

東京に関しては、過去100年で3.0度の気温上昇が確認されました。他の都市の気温上昇が2.4度なので、それに比べても大きな上昇値を示しています。

夏場の最高気温が30度を超える日数ではさらに顕著です。90年代に入ってからは35度以上の猛暑日も増えてきました。

夜の気温上昇も深刻です。熱帯夜は平均で年間30日を超え、確実に増加傾向にあります。

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